のじ洋服店 店主の野路純平です。こんにちは~~。

[日本は履きつぶす文化]

日本には靴を買ったら毎日履いて、くたびれたら捨てて買い替える。という文化があります。

日本の靴の超有名メーカーさんも欧米の高級靴ブランドと同レベルの靴を作る技術はあるけれど、そういう靴は作らない。と言っています。負け惜しみではなく、日本には靴をリペアして履き続ける文化がないから。

確かに、ボクが育った家の玄関にある男物の靴はいつも一緒で、下駄箱を開けても女性ものばかりだった記憶があります。

たぶんそんなだから、お手入れもろくにしない。

なんか得体のしれない液体がしみ込んだスポンジみたいなやつで光らせたり(笑)

履きつぶして捨てるのですから、想い入れも思い出もないし、大切に扱うという気持ちにもなれないですよね。

なんでだろ?? 靴を履く前は、下駄とか草履とかだったからかなぁ・・・。

[安い靴は高額という考え方]

その点、欧米では靴はとても大事にされます。靴はその人を現すとか聞いたことあります。履いている靴の状態や品質でその人の社会的地位やその人なりなどを測られたりするようです。

聞いたことがあるのは、イタリアの高級ホテルでチェックインする時にカウンターでの対応が違ったとか。いい靴の人とそうでない人で。

まぁそういうところはいいとして、英国ではスーツ(ジャケット)も親から子へ、子から孫へ渡せるような仕様にしてあったりします。靴もリペア(修理)ができるような造りになっているものばかりです。

靴の上部の革はちゃんとお手入れをして、底などの消耗部分はすり減ったら張り替える。そうやって履き続けます。

もちろん数足を所有し、コーディネートでの色合わせや場面で使い分けるので1足しか所有しないよりは長持ちします。

とは言え、お手入れとリペアなしでは15年、20年とは履けません。

ボクのこのチャッカーブーツで15年履き続けています。ちゃんとお手入れをしながら、リペアもしての15年です。

CHEANEY Chukka boots

値段は15年前で¥42,000-だったと思います。¥49,000かな?? 忘れちゃいました(笑) 15年も前ですもん。

それだけ履き続けていれば想い入れもありますし、思い出話も出てきます。

はたして¥42,000-が高いかどうかは、価値観ですよね♪ 途中の全てのリペア代で¥20,000-くらいは掛かっていると思います。

ボクは¥62,000-としても、安いに一票!(笑)

英国にこんな言葉があります。

「私は安い靴を買うほど裕福ではない」

むむーーーーーーーっ!!!!でしょ(笑)

安い靴は高い(高額品)という考え方です。靴に限らずそう言えると思います。

そんな男くさいのがメンズドレスの世界かもしれません♪ 

ボクはその世界が大好きなようです。