こんにちは~~。
ボクたちお洋服のプロなら当たり前のように知っていて、こんなの見れば分かるだろ~って勝手に思っていることで知られていないことってあります。多分たくさん。
まずこれは最近ボクの身内で起こったことです。
[外すか外さないか]
ジャケットの袖先についているタグ。
こんなブランドのタグとか、その洋服に使っている生地のブランドのタグとかが袖先に付いているものがあります。
ほとんどは左袖です。
これ外しますか??
わざわざ4隅を糸で縫い付けてあります。
これ、外してくださいっ!! 外して着て下さい。
ボクの身内はこのジャケット(子供用)を子供の小学校入学式と7歳の記念撮影に着せたそうです。
そしてボクの息子が来年小学校なので、2回しか着てないし良かったら使う?と出してきてくれて発覚しました!!
これ取るんすよって。
そしたら、えーーーーーーーーーーっ!!!ですわ。
当時、これどうするんだろ?って話になったそうなのですが、わざわざ糸で縫い付けてあるんだから、そういうデザインなんじゃないの??ってことになり外さずに着させたようです。
ボクは知っているので外しますが、一般の人は知らないですよね。 しかも、ボクらからしたら、こんなの見れば分かるじゃん!フツウ外すでしょ。ってなります。
これね、外しやすいように簡単に縫われているんです。
[着る時に外すのに付いている理由]
では、何のためにそんなのを付けてるのか。
それは、販促です。高級感がでるのと、いい生地を使っているアピールです。
お店でジャケットやスーツ、コートなどをハンガーに掛けて出すときは、左側が通路のほうになります。基本はそうです。なので、左袖に販促物を付けるのです。
販促物ですから、その商品が売れたらお役御免です。お店で取り外してからお客様にお渡しするのが理屈上はフツウですよね。
こういうところで、そのお店の接客のグレードを測るといいと思います。
着る時に外すのだから、外した状態でお渡ししようと思えるかどうか。
レジに行列ができるような安価なお店にある商品には付いてませんので、少しお待たせしても取って差し上げる、時間がないので急いでと言われたら、これを取ってから着る用に伝える。そうあるべきでしょうね。
外して着るもんだと知らないんですから。
ボクの身内はこのジャケットは百貨店で買ってます。地方都市ではラルフローレンは百貨店にしか入ってません。百貨店でこのレベルです。
店員さんは知らないし教わっていないのと、自分の手間を省きたいだけなんでしょうね。別に先輩や上司からやれって言われてないから。
へたしたら高額なセレクトショップでも最近の若手販売員はしないかもしれませんね。教えてもらってないから。
ボクも東京にいる時に、電車の中で何人かの人がコートの袖にタグをつけたまま着ているのを見たことがあります。
仲の良い、信頼できる販売員さんがいれば、ラインとかフェイスブック、ツイッターで「これどうすんの?」って聞けるのにね。
高いものに限って付いているから、ボクの身内のように一生の記念日を台無しにすらしかねませんよね。
あのタグもお金払って買って付けるんですから(笑)
だれが喜んでるんだ?? タグを作る会社の売り上げにはなりますわな。
そもそもあのタグが付いていることで売りやすくなるのか??
ボクの経験上(ユナイテッドアローズの販売員時代)、ゼロではないです。生地マニアは反応を示してくれます(笑)
「おっ!これロロピアーナの生地っすか!!ちょっと着てみてもいいっすか。」ってなります。
そしてそれと同じ生地ネームがジャケットの内側にも付いていて(これは外しません)、それを目にするとグーーーーーッと所有欲が高騰し、「これください」となります。
でも極めてマレです。レアケースです。レスケアースです(なにそれ?)。
なのでこのタグが無くなることはないと思いますので、付いたままでしたら糸を切ってそっと取り外してから着ましょう。
高級ブランドや高級生地を見せびらかしたい気持ちも分からんでもないですが、付けて着ていることでそれらを全て台無しにする威力を持ってますから。やつは。
それでは~。
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